新規事業の進め方 ~成功する新規事業の推進体制
新規事業の検討を開始する際、最初の論点としては「誰に担当させるか?」ということだと思います。また、よく聞く悩みとして「新規事業は既存部門に任せるべきか、新たに独立したチームを作るべきか?」という点です。これらの判断は検討の成否に直結してくるものです。本記事ではどのような体制で新規事業を進めるべきかについてご紹介します。
「新規事業」をどの組織に担当させるべきか?
新規事業を既存部門に任せるのか、新たに独立したチームを作るのかは非常に重要なポイントである一方で、あまり十分な議論がされずに決められてしまうことが多いと思います。どちらにもメリット・デメリットがあるため、企業や部署の状況によって最適解は異なってくるかと思いますが、一般的には、「新たに独立したチームを作る」方が成功確率が高くなります。
既存部門ではすでに達成すべきゴールが設定されているかと思います。企業によってそのゴールは異なるかと思いますが、売上や販売数量、利益、その他ROIC等の収益性指標などを達成するために日々営業活動を行っております。そのため、基本的には既存部門の責任者・担当者の最優先課題は既存部門のゴール達成ということになります。そのような状況下で新規事業にリソースを投入することは、既存事業のゴール達成の実現性を押し下げてしまうことに繋がります。
どのように人的リソースを確保すべきか?
また、よくある失敗として検討チームに投入する人的リソースが少ないというものがあります。多くの企業では社内人材は常に取り合いであり、かつ、新規事業を検討できるような優秀な人材がいないという状況が多いと思います。だからといって、リソースを中途半端に投入しただけでは、検討は失敗に終わる確率が高く、結果的に無駄な検討だったという状況もあるかと思います。
企業によって、リソース確保の最適解は異なりますが当社カタリスやコンサルティングファームなどの「外部人材をうまく投入する」ということが、有効な解決策であると考えています。外部を活用することは、「リソース量」の補完であるとともに、「質」の観点でも有効です。
既存組織の中での優秀者というのは、一般的には既存事業のパフォーマンスを最大化する観点での評価軸に沿った優秀さであることが多いと思います。そのため、社内エース人材と言えども、 「新規事業検討」など畑違いの仕事を与えられて短期間で結論を出すのは非常に困難であり、非効率です。当社やコンサルティングファームであれば、新規事業導出の方法論やノウハウが蓄積されているので、それらのリソースを活用して進めていくのがよい選択であるかと思います。
サポート部隊などの体制は整備すべきか?
新規事業の初期検討が終わり、パイロットテストや実行のフェーズでは、至るところで様々なことが検討・推進されています。いくら精緻に検討したといえ、いくつかの新規事業が全て成功裏に事業化されることはないと考えるべきです。そのため、ポートフォリオとしての考え方が必要となり、新規事業群がうまく進捗しているのかをモニタリングし、全体像をマネジメントが理解していくことが必須となります。そのため、新規事業を立案・推進するチームとは別に、PMO (プロジェクトマネジメントオフィス) を設置し、日々の進捗をモニタリングし、必要に応じてサポートするサポート部隊を整備しておくことが成功確率を高めます。
以上、本記事では新規事業の企画・推進体制についてご紹介しました。
カタリスでは、世界最古の戦略コンサルティングファーム出身者2名が設立した会社です。戦略コンサルティングのノウハウを活用し、幅広い企業に伴走支援可能ですので、是非お気軽にご相談、お問い合わせください。
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