セグメンテーションの軸設定のポイント
事業戦略や個別施策を考える際に「セグメンテーション」を行うことがあるかと思います。
一方で、その軸設定の仕方で悩まれる方も多いかと推察されます。
ある担当者はシンプルに、性別、年齢、職業等のデモグラフィックデータで分類するかもしれません。
その軸設定でうまく機能するケースもあるかと思いますが、多くはうまく使いこなせないで終わってしまうことの方が多いと感じています。
なぜならセグメンテーションは、本質的には事業戦路と直接結びつくものでなければ、適切なアクションにつながらないからです。
本記事では、セグメンテーションの2つのポイントについて紹介します。
セグメンテーションの軸設定のポイント
セグメンテーションを行う際には、以下のポイントを抑える必要があります。
① 実行可能かどうか?
② 事業性を推計できるか?
① 実行可能かどうか?
① - 1 具体的に特定できるか
セグメンテーションを行う理由は、適切なターゲットを定め、適切な施策を打っていくことに尽きます。
そのため、軸の設定は、理想論として、数値や属性で切れることになります。それらで切ることができれば、誰もが具体的なイメージを持つことができ、誰がデータを整理しても、対象セグメントの規模は一定になります。(この点においては、デモグラフィックデータは使いやすい傾向にあります。)
一方で、抽象的な軸設定の場合は、解釈があいまいになり、解釈次第で対象セグメントの規模が大きく異なってくるような問題も発生します。
① - 2 アプローチ可能であり、アクションを起こせるか
分類した後の顧客に実際にアプローチでき、実際にアクションを起こせるかどうかが重要です。
例えば「理系脳」、「文系脳」という分類軸を例に挙げると、測定しにくいですし、実際に理系脳の人にアプローチしようと思っても、個人を理系脳か文系脳なのかを判別するのは難しいと思います。
もちろんテクノロジーの進化や、データベースの更なる発展により、それらの属性が判別しやすい仕組みやシステムがあれば、それらの分類軸でも機能すると思います。
一方で、自社がそれらのセグメントにアクセスする術がないのであれば、別の軸を設定することが望ましいといえます。
② 事業性を推計できるか?
次に、設定したセグメンテーションをもって、各セグメントがどのくらいの市場があり、どのくらいの収益性なのか、推計できることが重要です。
自社にとって最適な施策を講ずるためには、各セグメントの魅力度を踏まえつつ、意思決定を行いたいところです。
それらの事業性があやふやであると誤った投資に繋がってしまいます。
以上が軸設定のポイントでございます。
一方で、軸設定は、例えば10人のコンサルタントがいれば10通り出てくるものであり、結局のところ絶対的な正解はありません。
生の情報に触れ、顧客や関係者の声をきき、「使用パターン」や「購買パターン」を見極めること、また、それらがどのような「属性の人と結びついているのか」を見極める技術が必要になります。
それらの情報を踏まえて、議論をもって、適切な軸設定を行っていくことが望ましいといえます。
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