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見える化とは?見える化の3類型

見える化という言葉は平易ではありますが、企業活動において非常に重要な役割を果たすことには異論はないかと思います。

一方で、見える化と一口に言っても、プロジェクト進行や戦略策定の全体像を把握しやすくするため、あるいは経営状況・市場動向・現場を把握するため、事業目標やKPIを視覚的に示すためなど、多種多様な目的で使われます。

そのため、例えば「見える化を進めろ」と号令がかかったとしても、闇雲に検討を始めては、見える化の対象が不明瞭であり、うまくいかないことが多いと思います。

そのような失敗を避けるためには「そもそも見える化とはどのようなものがあるのか」を理解し、自社で進めていくべき「見える化」がどの領域のものなのかを意識しながら検討を進めていく必要があります。

本記事では見える化の3つの類型(フレームワーク)をご紹介します。


見える化の3類型 (フレームワーク)

様々な整理の仕方は存在しますが、見える化は以下の3つに整理できます。

① 現場 (オペレーション) の見える化
② 経営/事業活動の見える化
③ 顧客の見える化


①現場 (オペレーション) の見える化

現場での「① - 1 異常の見える化」や「① - 2 目標/基準とのギャップ」、「① - 3 効果の見える化」を数値や視覚的に可視化することが「現場 (オペレーション) の見える化」です。

適切に経営管理をしていくには、まず個々の現場での見える化の定着が必要があり、軽視できない領域になります。

① - 1 異常の見える化

現場で発生する異常事態を速やかにさらけ出し、顕在化することで、現場での事故や不祥事等を避けることが「異常の見える化」です。

数値だけではなく、例えば、不良品の山を隠さずに誰の目でもわかるようにすることも、ここに含まれます。

① - 2 目標/基準とのギャップ

現場での活動において、目標(理想)や基準とのギャップを測定し、問題を明らかにすることが、「目標/基準とのギャップ」です。

データやチャートを活用し、ギャップを視覚的に認識させるようにすることが必要となってきます。

① - 3 効果の見える化

結局、見える化を実施するのは、問題解決に繋げることが大上段の目的になります。さまざまな施策を講じたあとに、その結果も検証する必要があり、それらを定量的・定性的に視覚的に確認していくことが「効果の見える化」です。


② 経営/事業活動の見える化

経営や事業活動が現状どのようかが可視化されていなければ、問題発見や施策策定をしていくことも難しくなります。

この「経営事業活動の見える化」は「② - 1 計画値(目標)とのギャップ 」「② - 2 経営資源の見える化 」に分けられます。

② - 1 計画値(目標)とのギャップ

全社戦略や事業戦略、それらをアクションに落とした実行計画、目標や進捗状況を定め、それらを可視化し、計画値とのギャップ可視化していく必要があります。

② - 2 経営資源の見える化

企業活動の効率を最大化していくためには、経営資源を最大限有効活用していく必要があります。計画を実行していくための経営資源が今どのような状況なのかを可視化することで、必要な施策への落とし込みを検討していくことができます。


③ 顧客の見える化

顧客の声を吸い上げ、可視化するようにすることを指します。製品やサービスに対する反応や満足度、要望などには今後の成長を実現するためのヒントが隠されていることが多いと思います。

一方で、それらの情報は現場や担当者の範囲内に閉じて管理されていることが多いため、見える化の仕組みを構築することで日々の思考活動に役立つと思います。


次の記事では、上記の見える化検討していくためのポイントをご紹介いたします。
 
 


以上、本記事では見える化の3つの類型についてご紹介しました。

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